世界の女性ヴォーカル 2008年ベストCD
Karin Plato / Downward Dancing
Karin Plato / Downward Dancing
若い頃は元気の良い歌を聴かせ、ポップス的な歌も交えていたKarin Plato(Canada)ですが、久しぶりの今CDでは、2曲のオリジナルを除いてすべてスタンダードナンバー。なかなかうまく年輪を重ね、若い頃より少し枯れた味わいが出て、落ち着いた大人のジャズボーカルとなりました。歌い方も、とても丁寧で、伴奏陣も心得たバッキング。ピアノのNancy WalkerはEmilie-Claire Barlowの"I Thought About You"にも参加し、いっしょに来日した女性ピアニストで、よく心得た歌伴をしています。まっとうなジャズボーカルでは近年の名盤だと思います。
Connie Evingson / Little Did I Dream
Connie Evingson / Little Did I Dream
ピアニスト・作曲家・作詞家であるDave Frishbergの曲集でDave Frishberg本人と共演したCDです。スイング系からモダン・ジャズ、ビートルズまでと幅広い歌ができる歌手ですが、このCDはとてもリラックスした中間派ジャズで、アメリカ・ジャズボーカルの楽しさを堪能できる1枚となっています。Connie自身も若い頃のツンツンした感じがとれて、肩に力が入っていない、いい歌を聴かせています。
Red,Hot & Blue / Fay Claassen
いまやヨーロッパ・コンテンポラリー・ジャズ・ボーカル界を代表する歌手となったFay Claassenの2008年最新作。ピアノ・トリオをバックにCole Porterの有名曲をモダンな、コンテンポラリーなアレンジで歌います。コンテンポラリーではありますが、これほどジャズの精神を感じさせる歌手は、世界でもまれな存在です。貫禄の1枚。
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