Annual Best CDs 2021
2020年から続くコロナ禍のため2021年も音楽の世界に大きな影響が及びました。ジャズ歌手たちの録音も少なく、リリースされるアルバムも減ってしまい、入手できたアルバムは例年の半分か三分の一になってしまいました。

Alexis Coleの'Sky Blossom - Songs from My Tour of Duty'は軍に入隊、Big Bandに所属している間に彼女のためにアレンジされた曲を録音したもので、2018年~2021年に録音されたようです。アレンジも演奏も大変いいできで、アメリカらしいアルバムに仕上がっています。
Veronica Swiftの'This Bitter Earth'はアメリカの正統的ジャズ・ボーカルを継承する歌手 Veronica SwiftのMack Avenueからの2作目。2020年New York録音となっているので、コロナ禍に入ってからの録音のようです。世界に起きている様々な問題をテーマに充実した内容になっています。
一方、アメリカ・ポピュラー・ジャズ路線の正統派Jane MonheitがMichael Kananらの伴奏で歌う'Come What May'はエンターテイメント性に徹したいかにもアメリカらしいアルバムになりました。
イギリスの実力のある歌手 Georgia MancioがAlan Broadbentと組んで作った、全曲作曲Alan Broadbent、作詞Georgia Mancioのアルバム'Quiet Is The Star'は2017年録音ですが、柔らかく優しさに溢れたアルバムになっています。

2021年のベスト・アルバムはめずらしく(初めて)上位をアメリカの歌手が占めました。
(2022.1.1記載)
Alexis Cole / Sky Blossom-Songs from My Tour of Duty / Zoho,2021,USA
 
Veronica Swift / This Bitter Earth / Mack Avenue,2020,USA
 
 Jane Monheit / Come What May / Provident,2021,USA
 
 
 Georgia Mancio & Alan Broadbent / Quiet Is The Star / Roomspin,2020,UK
 
 
その他の好アルバム
 Eleonor Ageryd & Joel Lyssarides / Karlek i vatt & torrt / Prophone,2019,Sweden
 
 
 Marta Kröl / All About Me / Private,2021,Poland